整理収納サービスについて
今回はCALM HOMEの「引っ越し前後の整理収納サービス」について、担当者の遊佐アドバイザー(整理収納アドバイザー1級・お片付け歴10年)との対談形式でご紹介します。
福留:引っ越し前の整理収納に限らず、そもそもお片付けって・・・何から始めたらいいの?どこから手をつけたらいいの?と、物が溢れているこの時代、多くの方が悩んでいると思うんです。
遊佐:各ご家庭で、いろんなお片付けの悩みがありますから、最初は話をしながら、一番気になる場所、日々を過ごす時間が多い場所から始めていきます。中には、どこから手を付けたらいいのか全く分からない人もいます。そういうときは、一番物と種類が少ない場所「居住スペース」「リビング」「ダイニング」から。始めることが多いです。
福留:共有スペースということですか?
遊佐:はい。例えば、お子様がいるご家庭では、子供の宿題とか学校からのお手紙、後回しにしやすい紙類や雑貨がたまりやすい場所なんです。
またお客様によっては、分かりやすくて結果がでやすい場所から始める時もあります。
福留:結果が出やすい場所というのは、例えばどこでしょうか?
遊佐:玄関、洗面所ですかね。お客様ご本人が一番始めやすい場所だと思います。なぜなら、物の量と種類が少ない場所から始めると、短い時間で、お客様自身も達成感をもちやすくて、モチベーションも上がりますから。
福留:なるほど。お客様によって、柔軟にお片付けの流れを考えてくれるんですね。では、実際に片づける時、どんな方法で進めていくんですか?
遊佐:今回はお引越し前の荷造りということではありますが。整理収納の基本は「物をすべて見えるように出す」ことから始めます。 例えば、レジャーシートを広げて、そこに物をだす。ダイニングなら、テーブルやカウンターの上にあるものを平面に並べて、可視化する。物を客観的に見つめなおすことが大事です。
福留:重ねてはだめということですか?
遊佐:重ねない方がいいですね。例えば食器とかも、全部出してみると、実は結構あります。
福留:何年も前ですが、実家の片づけをしたとき、食器の多さに驚きました。人様から頂いた少し高価な食器類とか箱に入ったまま沢山でてきましたね。しかも結局使ってなくて。
遊佐:その食器はどうしました?
福留:売ったり、捨てたりしました。
遊佐:そうなんですね。そういうお客様も実際に多くいます。いいものだからとっておいたけど、結局使わないまま。ですが、自分にいいものを使ってあげてください。
福留:えっ?どうしてですか?
遊佐:自分を大切にしてあげると、人のことも大切にできるんです。整理収納って断捨離のイメージが強いですが、それと同じくらい物との付き合い方も大切になるんです。
福留:物との付き合い方ってあまり考えたことなかったです。お話を聞くと、物を減らして豊かになるためには、物との付き合い方を見つめなおすのも大切になるんですね!
次の質問ですが、引越し前のお片付けは、どんなお悩みが多いですか?
遊佐:そうですね、物が多すぎて結果荷造りが大変という方が多いです。だからこそ、新居に引っ越す前の断捨離って、最高のタイミングだと思います。
福留:確かに。私も引っ越しの時、最初は丁寧に考えながら箱詰めしていましたけど、最後の方は集中力切れてしまって、どこに何をしまったかわからなかったです。
遊佐:箱詰めのときのコツは、場所もそうですが、頻度で分けるのもいいですね。前日、前々日まで使うものは1個の箱にまとめておくのがいいかと。結局物が多いと荷造りの時間もかかってしまい、集中力が減ってしますからね。あとは、この仕事してて思うのは、実は物を捨てたり、減らす作業って本当に気力も体力も必要なんですよ。
福留:人間って引き算のほうが脳にストレスがかかるって聞いたことがあります。
遊佐:そうなんですよ。物を減らす、捨てる作業は、身も心も削がれるんです。だからこそ、一人でやるには本当につらい作業なんです。一人で頑張っちゃいけない。そのために、私たち整理収納アドバイザーがいるんです。一緒に取り組めば、苦手なことも辛い作業も楽しく前向きに物を手放すことができます。
福留:遊佐さんは、このお仕事を10年以上続けていく中で、100件以上の実績をお持ちですが、過去どんなお客様がいらっしゃいましたか?
遊佐:とくにタスク沢山抱えている女性の方が多いです。家事、育児、仕事とか。でも、育児も、家事もその中で細分化されるじゃないですか?公園遊びに、送迎、料理、お仕事・・・お片付けまで手が回らないのは、仕方ないことだと思います。「とりあえず、後でやろう」の積み重ねで、物がたまっていって、手が付けられなくなった。忘れないように目の届くところに置いておく。視界にそれが入るたびに「やらなきゃ」という焦り、そして結局「今日もできなかった」という罪悪感をもっている方も多くいると思います。自己肯定感が下がっていってしまう。
福留:誰もせめていないけど、自分で自分をせめてしまうんですよね。できなかったことばかりが目についてしまって。無意識に悪循環にはまってしまったこと、私もあります。
遊佐:私はだめなんだと、自分に対して諦めてしまっているお母さん達が多いんです。そんなことないんですよ。世の女性のみなさん、お母さんたちは本当によく頑張っているんです。
すごいことをしているんですよ?何より、やるべきことをちゃんとやっているのに、物で悩まされている姿をみるのが本当に悲しい。だから応援したいという気持ちで、私はこの仕事を続けています。毎日頑張っている、その人がホッとする場所を一緒に作りたい。「あー私は今日も本当によく頑張った」っという自分へのご褒美のような空間作りのお手伝いをしたいんです。
福留:だから「応援お片付け」なんですね。自分を責めないでほしい。頑張っている人たちを応援したい。今後、この「引っ越し前後の整理収納サービス」や「応援お片付け」をどのような人に利用してもらいたいですか?
遊佐:家にほぼ初対面の人を呼んで、お片付けを一緒にするのは中々ハードルが高いと感じる人もおおいかと思いますが、一歩勇気を出してほしいです。「恥ずかしいし、だめな人って思われるかもしれない」とか、考えないで。何より「自分を変えたい」と思っている人は、そう考えている時点で素晴らしい人だなと私はおもっています。一緒に楽しく、お片付けしましょう。